2019年9月30日
すっかり秋らしくなってきましたね。
幼稚園・保育園・小学校では秋の運動会も終わり、中学校では文化祭も終わったところが多いようです。「スポーツの秋」「芸術の秋」「読書の秋」…。いろいろな秋がありますが、皆さまはどのような秋をお過ごしですか。私はやはり毎年「食欲の秋」です!残念ながらこれだけは譲れません。困ったものだ…。
先日、ECCジュニア創立40周年記念の企画で、頑張った教室!?ということでメダルを頂戴しました。本教室に銀メダル、分教室に銅メダルということです。そして何を頑張ったのかと申しますと「生徒募集」なんですが…。うーん、別に私が頑張った訳ではないのです。運よくご縁があり、ここに足を運んでくださった生徒さんや保護者さまのおかげなのです。ですから、表彰していただくのは私ではなく生徒さんたちのはずなのに、なんか申し訳ない気持ちでいっぱいです。そんな思いもありますが、せっかく頂きましたので、教室に展示しておくことにします。
私から生徒の皆さんに「感謝」と言いますか、頑張った「ご褒美」とでも言いますか、毎年企画しているのがハロウィン発表会とパーティです。スタイルは年々変わってきており、教室内でクラスごとにやったり、近隣の教室と合同で大規模なパーティをやったり、と様々ですが、ここ数年は小諸市交流センターのステラホールで同じ形式で行っています。(余談ですが、「ステラ」(= Stella)は「星」の意味を持つ女性の名前で、私の娘のニックネームでもあるため、とても気に入っている会場です☆)
前半は学習発表会をしますので、みんなとても緊張すると思います。(私もかなり緊張します!)でも、それに向けて一生懸命練習しますので、たとえ失敗しても、ステージで脚光を浴びて欲しいと願います。頑張って覚えたものは、全部自分の力になっていきますので、達成感も味わってもらえたら嬉しいです。その頑張った「ご褒美」がお化け屋敷であり、Trick or treat なんですよね。最近は「発表やだ~~」「お菓子いらないから発表会いかない~~」なんて頑張る前から逃げちゃっている意見もたまに聞こえてきます。自分のために頑張って、ぜひ「ご褒美」と「話す力」と「自分に対する自信」を手に入れましょう!
あ、もうひとつ「ご褒美」がありました。
年末のクリスマスパーティです。そんなわけで、10月から12月にかけてHelenはとても忙しくなるのです。
2020年1月25日
早いもので2020年もすでに1ヶ月が過ぎようとしています。今年の冬は暖冬で過ごしやすいですが、地球のことを考えるとこれでいいのか心配になりますね。
先日、何かのテレビを見ていたとき、「レディファースト」という文化についての賛否を取り上げていました。これは元来、ヨーロッパの上流階級における淑女のマナーで、女性が先に準備して男性を迎える、女性が先に退出し男性の会話に加わらない、などを示した言葉です。しかし、欧米では、男性が入口のドアを押さえて女性を先に導いたり、乗り物などでも女性を先に乗降させてくれるような、紳士としての女性に対するマナーのようになってきています。
こうした「レディファースト」について、最近の若者がどのように思っているか、というのが番組の趣旨でした。若い日本の男性は「男女平等を訴えているのに、都合のいいときだけ女性優先というのは不公平」「納得いかない」「必要ない」というような意見が多く見られました。
ふーむ。
確かに男女平等と言っている現代の世の中においてそう思うのは仕方ないのかもしれませんが、平等と言っているのはあくまでも社会的立場においてであり、肉体的には男性と女性は明らかに異なりますので、力のある男性がドアや椅子を支えてくれたり、先に女性を通してあげるというのは、男女平等の意に反しているとは私は思いませんけどね。
そもそも、そのような考え方をしていたら、国際的な場で女性を差し置いて我先に乗物から降りていったり、重たい荷物を持っている女性に手を貸そうともせず、知らん顔している男性は、ちょっといかがなものかと思います。
当教室の中では、生徒さんたちが疲れて眠くなったときなどに飴ちゃん(←大阪のオバちゃん風ですが!笑)を配ります。そのときは「ガールズファースト」です。
男の子たちは「なんでいつも女子が先なんだよ~」とボヤいたりしますが、国際社会で男性が女性に先を譲ってあげられることが大切なんだ!ということを理解してもらうために、敢えてそうしています。
本当は、譲り合いの精神は男女関係ないと思うのですが、「お先にどうぞ」という気持ちが人間関係を円滑にしていくことを子どもたちにも気づいてほしいな…と思い、今日も飴ちゃんを配っています^ ^
2020年3月1日
2月27日の安倍首相の発言により、新型コロナウィルス感染拡大を防ぐため、急遽、小中高校において春休みまでの休校措置となりました。
それに伴い、当教室も3月2日から14日までの2週間をお休みとさせて頂き、佐久保健所管内にてコロナウィルス感染者が出なかった場合は、3月16日よりレッスンを再開させて頂くこととさせて頂きたいと思います。
尚、今学期の最終レッスンを参観日とする予定でおりましたが、今回は参観はなしとさせて頂きます。また、3月22日(日)に予定しておりました新規生向けイベントのイースター・パーティも中止とさせて頂きました。
レッスンの再開につきましては、改めて個別にご連絡させて頂きたいと思いますが、当面の間は全員マスク着用にてお越しくださいますよう、お願い申し上げます。
講師は発音等の仕方がわかりずらかったり、何を言っているのかわからないということのないよう、マスクはしないつもりでおりますが、生徒さんの側から気になるようでしたら着用しますので、お知らせください。
受験、さらには卒業の大事な時期にこのような目に見えないウィルスの蔓延により、本当に不自由でつらい日常生活を強いられていることと思います。卒業生や保護者の皆さまにおかれましては、卒業式にも参列できないような事態となり、本当にお気の毒です。
1日も早く終息に向かいますよう、祈るばかりです。
巷では、マスクだけでなく、トイレットペーパーやティッシュペーパーが買えないなど、様々な影響が出ています。本当に困っている人の元に必要なものが届かないのは、あってはならないことだと思います。このような状態だからこそ、お互いに助け合えるよう、冷静な判断力と思いやりの気持ちを持って行動したいと思います。
生徒の皆さんも、ピンチをチャンスに変えられるよう、せっかく与えられたこの時間を有意義に過ごしましょうね。本を読んだり、普段じっくり机に向かって勉強できない分を補えるよう、よい時間をお過ごしください。
早くみんなの元気な笑顔に会えるのを楽しみにしていますね。
2020年5月27日
新学期が始まったと思ったらすぐに緊急事態宣言の発令となり、今年は異例のスタートとなってしまいました。それでもこの地区には幸いコロナの感染者が出なかったこと、そしてみんなが無事であったことが何よりでした。
レッスンもすぐにオンラインに切り替えたため、大した遅れも生じることなく動いております。これもひとえに、オンライン導入にご協力頂いたお家の方、そして見にくい画面や聞き取りにくい音声で頑張って学習してくれた生徒さんたちのご協力のおかげです。本当にありがとうございました。
そんなわけで、HPの教室だよりもここ2ヶ月ご無沙汰してしまいましたが、ようやく再開です ^ ^
振り返ってみると、最初のオンラインレッスンは感動しましたね~。家から1歩も出られない状況で子どもたちに会えたのは最高でした!私はバカみたいにはしゃいでおりました(笑)
子どもたちも画面を通してですが、お友達に会えたり、休校中でも自宅で一緒に英語の勉強ができたのは楽しかったのではないかな~と思います。また、お家の方からも「ご飯の準備をしながら子どもたちの勉強している姿が見れるのがいいです~」とか、「子供が英語を話しているのを聞けたし、どんなふうに勉強しているのかが見れてよかったです」と好評いただきました。
オンラインレッスンのメリットもありましたが、やはり音声や画面の問題、そしてこちら側からはきちんとノートに書けているのかどうかをその場でチェックすることができないなど、不自由な面もありました。私も声がよく届くように普段の1.5倍~2倍の大きさで話していましたので、きっとご近所迷惑だったことでしょう。
今回、このような経験ができたおかげで、普段のレッスンのありがたさを再認識できましたし、対面で出来ることの方が何倍も楽しいと思えました。これはコロナ禍で得られた幸運だと思います。
今後も無事に対面レッスンが続けていかれるように、全員で自分ができる最大限の予防策をして、絶対にコロナに負けないように頑張っていきましょうね。
あ、最後に、子どもの感想。
「パソコンの画面にでっかく映っていたヘレンの顔に、しみとシワがいっぱいあったよ~~。」
やばいわ~。
2020年8月27日
久しぶりの投稿です。
コロナで振り回された1学期が終わり、2学期に入っても猛暑とコロナで落ち着かない日々ですね。皆さまは日々いかがお過ごしでしょうか。
私は引きこもりの日々です。でも今年も夏休みには本を読みましたので、ご紹介したいと思います。
1冊目はオウィディウスの『変身物語』(Metamorphoses)です。これは今から2000年以上も前に書かれたもので、元々存在していたギリシャ・ローマ神話の変身の物語を集めたものです。例えば、ナルシストの語源となった美少年ナルキッソスの話は誰もが知る有名なお話ですが、池に映った自分の姿に恋したナルキッソスが変身したのが水仙の花(narcissus)ですね。このような様々な変身の物語が250も登場します。他にも知っている話は数多く登場します。ECCのスーパーラーニングで使用するPage Turnersでも扱っている話もあります。機織りが上手なアラクネという女性が女神ミネルヴァと争い、ミネルヴァよりも美しい織物を織ったことから、蜘蛛に姿を変えられてしまうお話です。ギリシャ・ローマ神話ですので読んでいて楽しく、とても2000年以上も前に書かれたものとは思えません。原文はラテン語で、15巻・12000行の詩から成っていますが、詩という決まりごとのある文体で書かれている上、1つ1つのエピソードが作者によってうまく繋ぎ合わされ、大きな一つの物語となっています。しかも2000年以上も語り継がれるような作品となっているのは本当にすごいことです!子供向けのギリシャ神話の本はいろいろあると思いますので、読みやすい本を手に取って読んでみることをぜひお勧めします。
以下は大人向けに。
オウィディウス『変身物語』(上・下巻)、中村善也訳、岩波文庫、1984年
2冊目はドイツ文学から。フランツ・カフカの『変身』(Die Verwandlung)です。あ、こちらも変身がテーマですね(笑) そしてこちらは今から100年位前に書かれた本です。そういえば、皆さまは何かに変身できるなら、何に変身したいですか?私はもう一度小学生くらいに戻って、人生やり直せたらいいな~なんて思います。そんなふうに、自分が何かに変身するような夢を見たことありますか。
この本は、営業マンとして働いているグレーゴル・ザムザが、ある朝目覚めると自分が大きな「害虫」に変身してしまっているところから物語は始まります。甲羅のような固い背中に細い足がたくさんある虫。いったいどんな虫なのでしょう。父親は敵意をむき出しにして泣き出し、母親はギャーギャー大騒ぎ。妹だけが食事の世話をしてくれます。大好きだった牛乳はとても飲めるものではなくなり、代わりに腐りかけた野菜が好物になります。人間の言葉は当然話せないし、動きもだんだんと虫のようにカサカサ壁や天井を動くようになっていきます。食欲も次第になくなり、とうとうグレーゴルは虫のまま死んでしまいます。しかし、グレーゴルが虫になって働き手がなくなると、これまでグレーゴルに頼っていた家族は、皆しっかりとして幸せになるのでした。
うーん、どうなんでしょう。この展開。何度も繰り返し読んでいくうちに、感想もどんどん変わっていきました。この本は、この短篇を読むだけでなく、他のカフカ作品や作者自身の生涯にも触れないと理解できない部分がたくさんあります。そこはぜひ皆さまにも味わっていただきたいと思います。こちらは大人向け。
カフカ『変身、掟の前で 他2編』丘沢静也訳、光文社古典新訳文庫、2007年
皆さまは本をたくさん読まれていますか?私は今、この歳になって、若いころにもっともっと本を読んでおけばよかったと後悔しています。本は自分自身を「変身」させてくれるものだと思います。これからも変身していかれるように頑張っていきたいと感じた2020年の夏でした。